> 我が家のハム日記 2009/03/30


ぺぺたん ぺぺたん

南が旅立ってからは今までにも増して泣いてばかりいました。
わけもなく、気付けば泣いてるといった感じで、自分でもよくわからない状態だったような気がします。
そして、次は誰なんだろう。メイちゃんなんだろうか、チョコ先生なんだろうか。それともまさかまた他に・・と、過度の心配から眠れない日が続いていました。

南が旅立ってから1週間後の3月19日。
お別れしたのは冥夜でもチョコでもなく、ぺぺでした。
ぺぺも形では突然のお別れでした。

ぺぺは姫やイチゴ、ミントとはまた違ったタイプのお嬢ハムで、喜怒哀楽のはっきりしたすごい甘えん坊さん。
ぺぺのペース以外のタイミングで掃除をすると『ジジ!』と怒ったり、機嫌を損ねてご飯を食べなくなったり手に乗ってこなかったりもしました。
なのでぺぺが『起きたよ』の挨拶をしに来てくれてから掃除に取り掛かってたので、ぺぺだけは掃除の時間が極端に遅かったんです。
なにかと『こだわりのぺぺたん』でしたが、ケージからの出方にもこだわりがあって、ケージの上半分を外してハウスをどかし、巣材をかきわけて私たちが手を入れるまで自分からは決して動かずにじっと待っているような子でした。
手を入れるとひょこっと乗ってくるのでそのままマッサージしたりお散歩したり、といった感じです。
なのでその日も、掃除の時間になって手を入れるまで、ぺぺの異変にまったく気がつきませんでした。

いつまで経っても『起きたよ』の挨拶に来ないぺぺ。
これ以上待つと日付が変わってしまう。
やむを得ず強行的にハウスをどかし巣材をかきわけてみると、ぺぺが動いてる気配がありません。
いつもなら起きてるのにまだ寝てるなんて・・?と思いつつ巣材を全部取り除いてみると、そこにはもう虫の息のぺぺが居ました。
抱き上げると、ぺぺのお腹が膨らんでいました。目も目ヤニでくっついています。
腹部と生殖器を見ると、生殖器に少量の毛が固まってくっついていました。
まさかと思いぬるま湯で濡らしたガーゼコットンで拭ってみると、やっぱり・・膿が出てきました。
栓をしてた毛が取れたからでしょうか。膿が少量ずつ次々に流れ出てきました。
ぺぺ・・まだ早いよ・・まだ生きれる!頑張ってぺぺ!

とにかく膿を出さなきゃと思った私は、軽く腹部を押して膿を拭き取るといった作業を何度か繰り返しました。
その間、次女にブドウ糖液を作ってもらい、長女には病院へ電話して指示してもらうよう頼みました。
私ひとりでこれらのことをやったわけじゃないので、その時間は5分とかかってなかったと思います。
でもぺぺはもう、口を開けてくれませんでした。
獣医師の指示も対処法ではなく『もう無理はさせないで精一杯撫でてあげて』という内容だったようでした。
最後にぺぺの目の周りを軽く拭いて、私は手を止めました。

日付が19日に変わってすぐ、チャームポイントの大きな目を開けたぺぺは、最後に次女の指を握り、そのまま次女の手の中で息を引き取りました。

子宮の病気だったのか、それとも他に炎症もしくは腫瘍を抱えていたのか。
いずれにせよ、膿を排出しないタイプの病気だったか、ぺぺがきれいに膿を舐め取っていたんでしょうね・・
それがなんらかの原因で膿が毛に付き、そのまま固まって栓をしてしまった。またはぺぺが衰弱したことによって舐め取れなくなり栓をしてしまった。
夕方まではぺぺの元気な姿を確認していたのに、ほんの数時間でこんなにも。

子宮の病気だったとしたら、もっとも気をつけて見ていたことだけに悔しすぎます・・
健康チェックはもちろん、敷材のキッチンペーパーや巣材のティッシュなど、毎日注意して細かく見てきたつもりでした。
でもぺぺのSOSは、違うところに現れていたのかもしれません。
小さい頃から少し尿量の多い子だったので、私が変化に気付かなかっただけで、もしかしたらそこに変化が出ていたのかもしれません。
決して多飲ではなかったので安心していたのかもしれません。
『多尿には多飲がつきもの』といつの間にか思い込んでたんだと思います。

そして、ぺぺが旅立って数日経ってからもうひとつの変化に気付きました。
亡くなる10日〜2週間ほど前から、ぺぺは怒らなくなっていました。
ちょっとでも気に入らないことがあると必ず怒って手を噛んだりしてたぺぺが好き嫌いを言わなくなり手も噛まなくなったので、その時の元気な様子から『ぺぺも歳取って丸くなってきたのかもだね』なんて悠長なこと言ってたんです私。
きっと、この頃にはもうぺぺは苦しんでたんですね。


ちょうどこの頃でしょうか。
なぜか女の子ばかりが原因不明の突然死?で立て続けに亡くされている飼い主さんが数人おられました。
我が家も女の子ばかりです。もしかして同じ原因かとも考えましたが、違ったようでした。

ぺぺの死は私に、また新たにいろんなことを気付かせてくれました。
気付くことがあるということは、私がそれだけ未熟な証。
どんなに辛くてもその事実を乗り越えなきゃいけない。
でも今、私は答えが見つけられずにいます。
こんな形でぺぺを失ったことで、南の時に感じた自信喪失に拍車がかかり、そのまま落ちてってしまいそうです。

3月だけで3ハムもお別れをしました。
イチゴは原因が明らかだったとしても、2月の姫を含めると4ハムとのお別れ。
うち3ハムはほぼ突然であり、どの子もまだ1歳半ばと、先のある子たちでした。
そして、今年お別れになるかもしれないと感じていた子たちじゃない子たちばかり。
私は一体なにやってんだ・・ほんとに、一体なにやってんだ。

他にも理由はありましたが、そういった思いがあってしばらくPCから離れました。
自分の意思でPCから離れたのは、サイトを開設してから初めてのことでした。
でも結局私の出した答えは単純で、とことん落ちてしまえばあとは這い上がるだけ。とことん苦しめばいい。でした。

決してきっちり整理がついたわけじゃありません。
今もまだ、ずるずる引きずっています。ケージや写真を見るだけで泣けてダメです。
でもベランダで可愛い芽を出してくれてるみんなを見たり、今居る子たちに癒されたり、お友達ハムちゃんの無事がすごく気になる自分が居たり、理解してくれる娘達や支えてくれてる仲間たちの存在のおかげで、道を見失わないで居られます。
10年前の後悔と、再開してからの子達の死。
これらはきっと、私に与えられた課題なんだと思っています。
同時に、かけがえのない宝物です。

ぺぺ、ぺぺの残したメッセージも決して無駄にはしない。ありがとうぺぺ。
お母たん、這い上がってみせる。
ひとりで辛い思いさせてごめんねぺぺ・・

ぺぺみたいにこだわりの多い変な子、他に居ないかもだね。
それだけに濃い思い出がたくさんできた。
金網をずーっと舐めてたり、金網と回し車の隙間にわざわざ挟まって寝たり、掃除のときも散歩のときも、ほんとヒヤヒヤさせてくれたよね。
微妙な手の温度にまでこだわるのなんて、ほんとぺぺくらいかもよ?
でもそんなユニークなぺぺが、たまらなく可愛かったよ。


↑ページトップ

Home | Blog | Thanks Link | About Link | About me | Contact | Bbs

 
inserted by FC2 system