> 高齢ハムちゃんのお世話


人間と同じでハムちゃんも、老化が始まる時期には個体差があるんですね。
第一目標の1歳を過ぎると、嬉しい反面、先の老化を考えて寂しくなったりもします。
1歳半を過ぎると、ハムちゃんによっては老化が見られるようになる子も居て、2歳を過ぎるともうご長寿ですよね。いつか来るお別れのことも考えなくちゃいけなくて・・

私たちは、1日でも長く一緒に居たいって思います。
でも身体が小さくなってよぼよぼになったハムちゃんを見てると、今のこのときをハムちゃんは幸せに感じてくれてるのかなぁなんてしんみりしちゃったりもします。
だけどきっと、必死に生きようとしてるハムちゃんの姿がその答えなんですよね。
私たちにしてあげられることなんてほんとにわずかだけど、やれることはすべてやってあげたいと思っています。少しでも楽に過ごしてもらいたいですもんね。
ハムちゃんも私たちも、がんばれ!がんばれ!

●バリアフリーと食事

★住まい
身体の自由がきかなくなった老ハムちゃんは、1日のほとんどを寝て過ごします。
でもトイレはきちんとやってくれる子が多いんですよね。
ふらふらしながらもトイレに向かってくれるんです。すごいなぁ、けなげだなって
思います。
わざわざ起きてこなくていいんだよ、好きなとこでやっちゃいなよって、トイレを
外したことがあったんですが、落ち着かない様子でトイレを探し、漏らさずに我慢
してたんです。
回し車でもそうです。もう走れるほどのパワーは無いのに乗りたがったりして。
そんなハムちゃんを見て、バリアフリーの必要性がよくわかりました。
ケージ内の段差を極力無くして、少しでも負担を減らしてあげましょうね。

注意点をあげるとすれば、ケージ内のグッズをいきなりがらっと変えないことかな。
設置場所もできるだけ元の位置をキープしてあげてください。
環境が変わることで落ち着かなくなってしまう場合があるので気をつけてくださいね。

我が家の場合は、まだ元気なうちに市販品のトイレからティッシュの空き箱で作った
トイレに変えています。自作のトイレだと高さや広さの調整が簡単なんですよね。
市販品のトイレを使ってるときに一度、転んじゃったハムちゃんがトイレに頭をぶつけて『コン!』っていう音がしたことがあったんです。
はっきりと聞き取れるくらいの大きい音だったのですごく心配したんですが、幸いなにも異常がなくて助かりました。
空き箱のトイレなら、万が一転んでぶつかっても痛さも軽減できるし、汚れたら何度でも交換できるのがいいです。

★床材
毛繕いも上手にできなくなってしまうので、チップなどの床材の方が油分や汚れが擦り取れていいのかなと思えますが、我が家のおすすめはキッチンペーパーです。
足を取られる心配もないし、出血や尿・便などの異変に気付きやすいからです。
でもキッチンペーパーだけに必要以上に身体の油分を吸い取ってくれちゃうので、毛並みがパサパサになりやすいという欠点もあります。
なので毛並みの気になるハムちゃんへのキッチンペーパーの使用は敷材のみにして、寝床の布団や巣材には使用しない方が良いかもしれません。

★室温
体温の下がりやすい老ハムちゃんには、エアコンでの室温調整だけでは不十分です。
ケージ内や寝場所を直接温めれるペットヒーターなどを使い、さらにケージ全体を
ダンボールやフリース、厚めのタオルなどで覆うのが良いです。
でも温めすぎると脱水を起こす恐れがあるので、調整には注意が必要です。
温度計を置くなどして、できるだけこまめにチェックしてあげてくださいね。
それから、保温の際に使い捨てカイロを使う場合は必ず外付けにしてください。
カイロは酸素を吸収して熱を発するので、ケージ内に入れると酸欠を起こしやすく
なります。

★食事
内臓に負担をかけないようにするために、低タンパク低カロリーが基本となります。
となると何が一番良いかの答えは『低カロリーペレット』になるんですが、中にはふかやしても他のものと混ぜてもペレットをまったく食べてくれないハムちゃんも居ます。
そういう場合は強制的にペレットを与えるんじゃなくて、その子が好んで食べるものを優先してあげていいんじゃないかな?って私は思います。

強制給餌は若いハムちゃんでも体力・気力ともに消耗します。
老ハムちゃんにとってはさらに負担が大きいし、食欲を維持するためにもできるだけ
自分で食べてもらう方がいいんです。
我が家がよく使ってる食材は、コーン、かぼちゃ、さつまいも、人参、グリンピース
キャベツ、ブロッコリー、もやし、えのき、リンゴ、バナナ、イチゴ、鶏ささみ肉
チーズ、お豆腐などです。

でも最初からペレットを諦めたりせずに、まずは色んな工夫を凝らしてみてください。
人間用のベビーフード(無添加もの)も応用がききますし、摩り下ろしたリンゴや茹でた野菜をすり潰したものに混ぜるなどでも嗜好性がアップします。
野菜をそのまま与える場合は、食べやすい大きさに切ったり茹でて甘みを出したりなど
それだけでも食べてくれることがあります。
ただ、今まで食べたことのない食材を与えてもご飯として認識してくれない場合があるので、食事内容もいきなりがらっと変えるのはよくありません。
日頃から好きなものを把握しておくことも、大切ですね。

食欲が著しく低下してるときは、低血糖を防ぐことと体力維持を最優先に、少量でも
エネルギーが補給できるものを与えた方が良いと思います。
ペットミルクや蜂蜜、きなこや小麦胚芽などの高タンパク高カロリー食品を使ったり
場合によってはプリンやカステラなども活用します。
ヒナ鳥用のフォーミュラー3もおすすめです。
ただ、油分には気をつけてあげてください。消化吸収できずに下痢を起こす恐れが
あります。

※これらはあくまで、老化が顕著に表れている場合のお世話です。
老齢でも元気であればバリアフリーは必要ないですし、食事も固いペレットが最優先です。元気なうちから柔らかい食事をメインにしてしまうと、歯が伸びすぎたり偏食になったりの逆効果になってしまうので、思い込みと過保護には要注意です。


★身体のケア
先にも書きましたが、足腰が弱ってもトイレにはきちんと起きてくる子が多いです。
でもいよいよトイレもできなくなった時は寝床や身体が汚れてしまいます。
ハムちゃんたちだってほんとはトイレでしたいはず。
すごく悔しがってると思うんです。でも身体がいうことをきいてくれなくて・・
だから私たちがやってあげましょう!

元気なときは自分の口で引っ張り出してポイできてたうんちも、自分で取り出せなく
なって肛門に詰まるようになってきます。
溜まるペースが早いので、毎回やってあげるのは難しいですしハムちゃんも落ち着かないので、詰まりがひどい時や苦しそうにしている時は、肛門周囲を軽く押したりしぼったりしてうんちを出し、ピンセットなどで取り出してあげてください。
決してぐりぐりほじったり強引に押し出したりはしないでくださいね。

おしっこで下半身が汚れちゃったときは、ぬるま湯で濡らしたガーゼ(ティッシュでも可)で優しく拭いてあげましょう。この時、決してゴシゴシしないでくださいね。
その後は柔らかいタオルで拭いてあげてください。

やりすぎてストレスを与えてしまい『余計なお世話』になっては本末転倒なので、このワンセットを手早く済ませることがポイントです。
あまり神経質にならないことも大切ですね。

QOLに対する考え方は人それぞれだし葛藤の連続だけど、ハムちゃんの生命力と自分を信じて、最後まで精一杯のことをやってあげてほしいなって思います。


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